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【初心者必見】デザインで商用利用可能なフリー素材を使うときの注意点

こんにちは!!現役デザイナーのaki(@aki_0415a)です。

フリー素材はデザイン制作で作業時間を短縮してくれたり、クオリティーを上げてくれたりと便利ですが、

「デザインを始めたばかりで、どんな素材を使えばいいかわからない!」

「商用利用可能って聞いたけど、本当に自由に使っていいの?」

こんな不安を感じたことはありませんか?

特に、デザイン初心者や未経験者にとって、フリー素材は便利な反面、どこまでが問題なく使って良い範囲なのか迷うことも多いものです。

「商用利用可能って本当に何でも使っていいの?」「クレジット表記が必要ってどういうこと?」「利用規約って読むべき?」etc…..

と商用利用可能と言っても色々と悩むところも多いと思います。

この記事では、そんなモヤモヤを抱えずに、安心してフリー素材を活用できる方法をわかりやすく解説します!

初心者でもすぐ実践できるポイントや、おすすめのサイトもご紹介するので、最後まで読めば迷いなく商用利用可能なフリー素材を使えるようになりますよ。

この記事でわかること

・商用利用可能なフリー素材の正しい使い方と重要な注意点

・トラブルを防ぐための具体的なポイント

・初心者でも使いやすいおすすめフリー素材サイト

・プロがやっている素材活用のコツ

aki

この記事は、現役デザイナーのaki(@aki_0415a)が書いています。
デザイナー歴13年でWEBとグラフィックを中心に手掛けています!

商用利用可能なフリー素材とは?その本当の意味

まず、誤解しがちなポイントを確認しましょう。

「商用利用可能」「フリー素材」と聞くと、「何でも自由に使える!」と思うかもしれません。

しかし、実際の「商用利用フリー」とは、商業目的でも無料で使えるという意味です。

ここで重要なのが、決して「著作権フリー」ではありません。

つまり、素材の作成者が持つ権利(著作権)は消えていないのです。

そのため、著作権や利用規約などルールの範囲内で使用する必要があります。

商用利用と個人利用の違いを知ろう

では、商用利用と個人利用では、どのような違いがあるのか紹介したいと思います。

個人利用

自分の趣味やプライベートな用途で使う場合(例:部屋に飾るポスターやスマホの壁紙)

商用利用

お金を稼ぐ活動やビジネスに関連するデザインで使う場合。

例えば、利益の発生するデザイン全般以外にも自分(自社)の名刺、広告、WEBサイトがこれに該当します。

実際に売り上げ、利益に関係する使用が商用利用であり、個人で趣味などに使用する場合が個人利用となります。

「間接的な利益」も商用利用!

直接的な利益にならなくても、営業目的の名刺、WEBサイトなども最終的に利益に繋がる要素となるので商用利用として扱われます。

他にも、自分のブログやSNSで使う画像でも、そこから商品を売ったり、広告収入を得る可能性があるなら、商用利用とみなされます。

個人の利用も注意が必要

個人利用とはいえ、SNSなどに発信する場合は著作権に抵触するので注意が必要です。

著作権法には、

「著作物を個人的又は家庭内等の限られた範囲内で使用することを目的とする場合にはその使用する者が複製することができることとしている。」

と著作権法第 30 条第1項に記載されています。

具体的に特定のキャラクターのグッズを自作してもSNSで外部に発進すると著作権法に抵触する可能性があります。

自力で作成したもの、例えば自宅でプリントしたものなんかも含まれます。

また、印刷会社やプリント会社に依頼した場合も外部への発信という扱いになるので、著作権の侵害になります。

著作権については以下の記事でも詳しく解説しています。

デザインと著作権について。どこまでが保護されるの?デザイン制作における著作権について、トラブルが起きないようにどこまで著作権で保護されているのかわかりやすく解説しています。...

他にも下記に記載したものも著作権侵害になるので注意が必要です。

・既存キャラクターで作成したユニフォーム。

・アイドルの缶バッチを作って友人に販売または配る。

・既存の企業ロゴを使用してお店の看板を作るetc…..

aki

個人利用であっても自分の作品を外部への発信を行う場合は、著作権の侵害にならないように注意しましょう。

「商用利用可能」でやってはいけないこと

先ほども紹介しましたが、商用利用可能でも、著作権が放棄されているわけではありません。

つまり、素材の製作者が設定した利用規約やルールを守らないといけないのです。

aki

利用規約をしっかり読むことが重要になりますよ。

ここでは、よくある商用利用可能なフリー素材でもやってはいけないことを紹介します。

素材そのものをメインビジュアルとして使用するデザイン

Tシャツ、缶バッチ、など、素材がデザインのメインビジュアルとして使用する場合は、その素材ありきで収益に直結するため、禁止されています。

フリー素材はあくまで構成要素の一つとして使用する分には問題ありませんが、それがメインになるような使用方法は禁止されています。

デザインを加えて、自分のオリジナル作品に仕上げることが求められます。

またロゴのデザインでは、ロゴそのものに与える影響も大きいので、完全に1から自身で作成するのが、後々トラブルになりません。

公序良俗に反する目的での使用

これは当然ですが、違法行為、反社会的な活動に使用することはできません。

二次配布の禁止

再配布とも呼ばれます。

貰った素材を再度、他の人に提供したり、自身のサイトなどで配布したいすることは禁止されています。

安心して使うためのフリー素材使用時の注意点

商用利用可能なフリー素材にもいくつか使用条件がある場合があります。

素材、サイトによってまちまちですが、ここからはよくあるフリー素材を利用する上での条件・注意点を紹介していきます。

安心して使うためには、次のポイントを必ずチェックしてください!

クレジット表記の有無

素材によっては、「この素材は〇〇からダウンロードしました」「2025 〜サイト名〜」といった出典を記載(クレジット表記)する必要があります。

以下参考になります。

クレジット表記を記載しないと規約違反になる可能性があります。

特に商用利用の場合は慎重に確認しましょう。

印刷する枚数に制限がある

フリー素材を使った印刷物などを大量に印刷する場合、枚数制限があることがあります。

例えば、「この素材は100部まで無料、それ以上は有料」というケースも。

ちなみにAdobe Stockでは、素材の露出が50万部以上の場合は、強化ライセンスという有償のライセンスを別途契約する必要があります。

Adobe Stock参考例↓

通常ライセンス強化ライセンス拡張ライセンス
素材の露出に関して (印刷数やデジタルサイネージ表示、TV番組内利用時)50万部
50万視聴数まで
無制限無制限

数点しか作成しない場合は不要ですが、大量に印刷する広告、ポスター、ノベルティー、パッケージなどは、枚数制限の決まりに抵触しないか注意しましょう。

販売枚数が不明な場合は、有償になる可能性を考慮して上限が無制限になるプランをあらかじめ契約しておくのがおすすめです。

改変不可の場合がある

一部の素材は、「色を変える」「文字を追加する」といった編集が禁止されている場合があります。

以下のようにガイドラインでしっかりと決められていいます。

必要な加工を加えたい場合は、改変OKな素材を選びましょう。

使用する場合は連絡を入れる

フリー素材を使用する場合、サイトの運営者に連絡を入れる必要があるケースがあります。

連絡、使用許可の返答をもらえるまでに時間を要する時があるため、使用する素材は早めに連絡を入れましょう。

用途が決められている

ガイドラインに近いですが、WEBのみ、ワンポイントのみと使用用途が厳しく決められている場合があります。

使用できる媒体、表現をしっかりと確認しましょう。

トラブルを防ぐための鉄則!これだけは必ず守ろう

私含め多くのデザイナーは、デザインの製作時に後々トラブルになるのを防ぐために商用利用可能なフリー素材を使用する場合は必ず、サイトの利用規約を読むようにしています。

利用規約を読むのは少々面倒に感じるかもしれませんが、最近のフリー素材のサイトは分かりやすく記載されており、誰でも理解することができます。

ここからは、トラブルに巻き込まれないように著作権フリー素材を使用する場合のチェックするべき項目を紹介します。

利用規約を読む

サイトごとに利用規約は違うため確認しましょう。
使用時にクレジット表記がいるのか、連絡の必要があるのかサイト、素材ごとに違う場合があります。

特に「商用利用」「クレジット表記」「印刷枚数の制限」の有無は必ずチェック。

ダウンロード元が信頼できるか確認

著作権侵害の可能性がある素材を避け、公式サイトや有名な素材サイトからダウンロードしましょう。

最近では、海外の無許可のサイトなどもあるため、ダウンロードサイトが信頼できない場合は、コンピューターウイルスなどの危険性もあるため、ダウンロードはやめておくのが無難です。

トラブルが心配なら問い合わせる

規約がわかりにくい場合は、提供元に直接問い合わせを。

安全性を確認してから使いましょう。

プロも使っている!おすすめフリー素材サイト

最後に、プロも使用しているおすすめの商用利用可能なフリー素材サイトを紹介したいと思います。

aki

どれも商用利用フリーの素材ですが、利用規約をしっかりと読んで使用してくださいね。

ここで紹介したサイト以外にもおすすめの素材サイトを以下の記事にまとめてあるので、ぜひ活用してみてください。

【商用利用可能】無料で使えるデザイナーにおすすめのフリー素材サイト10選全て無料。商用利用可能なデザインの素材サイトを紹介します。現役デザイナーが厳選したサイトばかりですので、参考にしてみてください。...

Adobe Stock(アドビストック)

参考・引用:https://stock.adobe.com/jp/
特長

・2億点を超える素材が使用できる。
・編集可能なベクター素材から、写真・動画・音源と幅広い

Adobeが提供する素材サービスで、登録するだけで誰でも利用可能です。

写真だけでなく、Illustratorで編集可能なベクターデータやデザインフォーマット、テンプレート、3D素材、映像、音楽関連の素材など、約2億点以上の豊富なコンテンツを利用できます。

イラストAC

参考・引用:https://www.ac-illust.com/
特長

・130万点を超えるデザイナーやクリエイターのオリジナル作品を使用可能
・イラスト中心に幅広い素材が提供されている

日本企業が管理しているのフリー素材サイトです。

無料会員登録をすることで商用利用も可能になります。

イラスト素材は約130万点を誇り、会員数は600万人以上と、国内最大級の規模を誇ります。

無料プランではダウンロード数に制限がありますが、それでも十分活用できるサイトです。

時短だ

参考・引用:https://jitanda.com/
特長

・日本語の商用利用可能なイラスト素材が提供されている
・シンプルで使いやすいイラストが多く、制作時間の短縮に役立つ

シンプルで使いやすいイラストが豊富に揃っており、プロジェクトの制作時間を大幅に短縮できます。

さらに、デザイン性に優れた高品質な素材が多いのも魅力です。

商用利用可能なイラストは、ベクター画像やPNG、JPGなどの保存形式が選べる点も嬉しいポイントです。

Un Drow(アン ドロウ)

参考・引用:https://undraw.co/illustrations
特長

・モダンでカラフルなイラスト素材が豊富であり、デザインの組み合わせやカスタマイズが容易。
・ベクター形式のイラストなので、サイズ変更や色の変更が簡単にできる。

Un Drowは、シンプルで使いやすい素材が特徴の素材サイトです。

特にWEBデザイン向きの素材が充実しています。

海外サイトなので英語表記で慣れるまでは少々使いずらいと感じるかもしれませんが、編集が簡単なベクター形式のイラストが豊富で使い勝手、汎用性が高いです。

今回のまとめ

まとめ:ルールを守ればフリー素材は最強の武器になる!

フリー素材は、初心者デザイナーにとって頼れる味方です。
ただし、決まりを守らずに使うとトラブルの原因になるリスクがあります。

使用する場合は利用規約などをしっかりと読み違反がないように気をつけて使用しましょうね。

まとめ

・フリー素材は、無料使用できるが著作権がフリーなわけではない

・利益が発生する場合は商用利用、趣味の範囲なら個人利用

・フリー素材を使用を流用する場合は利用規約をしっかりと読もう

・メインビジュアルの使用禁止など細かなルールがあるので注意

基本ルールを守りながら、安心してフリー素材を活用してください!

注意点や正しい使い方を実践すれば、素材を安心して使えるだけでなく、デザインのクオリティもぐんと上がります!

フリー素材を上手に使いこなして、一歩進んだデザインを作りましょう!

読んでいただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします。